給付付き税額控除は、従来の「税額控除」と「現金給付」を組み合わせた制度です。
所得が高い人は「減税」、所得が低い人や非課税世帯には「現金給付」として受け取れるため、幅広い層への支援が可能です。
仕組みを具体的な数字で示してみます。現時点では一人当たり4万円程度を軸に与野党間で議論が進んでいます。
◆ケース別の税額控除、給付イメージ
| ケース | 減税額 | 現金給付額 |
| 高所得者(納税額4万円以上) | 4万円 | なし |
| 中所得者の例(納税額1万円) | 1万円 | 3万円 |
| 非課税世帯(納税額0円) | 0円 | 4万円 |
所得税を多く払っている人は減税、少ない人は現金給付という形で、支援が公平に行き渡ることが特徴です。
◆申請方法と受け取り方
政府は以下3つの執行方式を検討しています。
| 執行イメージ | 特徴 | 課題 |
| 雇用主型 | 雇用主が年末調整で税額控除を適用し、残余を公的機関が給付 | 副業収入や世帯所得を勘案できない。雇用主の事務負担が発生 |
| 確定申告型 | 確定申告・賦課決定時に税額控除を適用し、残余を給付 | 税額控除と給付に分けるため事務が繁雑 |
| 給付のみ型 | 申告情報に基づき公的機関が給付のみを実施 | 「給付付き税額控除」の名称と実体が異なる |
雇用主が年末調整で担う「雇用主型」は、中小企業や複数の勤務先がある人への対応が難しい事から、実現は困難との見方がされています。
現在、有力な方法として、税額控除と給付を組み合わせず「所得に応じた給付」へ一本化する方向、住民が申請しなくとも自治体や国が把握する情報をもとに対象者に通知を送り、給付する方式(プッシュ型給付)が有力とされています。
プッシュ型給付を実現するには、マイナンバーカードと公金受取口座の連携が必要となります。ただし、2026年4月時点で公金受取口座の登録率は5割にとどまっているようです。
◆給付付き税額控除の導入スケジュール
*2026年6月:国民会議が中間取りまとめ→骨太の方針に反映
*2026年秋:臨時国会へ法案提出
*2026年末:具体案の策定
*2027年以降:本格導入(システム構築等)
税理士 廣島 清量



