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生前贈与と相続、どちらが得か?

相続無料相談をしていますと、お客様から贈与で財産を移す場合と、相続で財産を移す場合のどちらが得かという質問を受けることがあります。移す財産の種類にもよりますし、色々な控除の問題もあるので一概にはお答えしにくいのですが、一般的には、相続税のほうが税率が低いので、特に不動産などの財産を移す場合は相続でとお話しすることが多いと思います。不動産の場合ですと相続でもらった場合かからない、不動産取得税や1000分の4で済む登録免許税が1000分の20かかることなど、余分な税金がかかる場合があるからです。ただ、贈与する財産の額やタイミング等を上手くコントロールすることで,相続税対策になる場合があります。

【贈与税の暦年課税計算法】

①(その年の1月1日から12月31日までの1年間に贈与によりもらった財産の価額を合計する) ②(①から基礎控除額(110万円)を差引く) ③(②に税率を乗ずる)

③の税率は、贈与者と受贈者との関係(間柄)によって適用する税率は異なりますがいずれも課税される価格が高くなればなるほど税率が高くなる『超過累進税率』を採用しています。

【相続税との比較】

相続税も贈与税と同様、財産の価格から一定の控除額を差引き、その残額に税率を乗じて計算をします。税率も『超過累進税率』ですが、課税される財産の額が同じであれば、贈与税のほうが相続税に比べて税率が高いため、見た目には贈与のほうが不利と考えられがちです。しかし、贈与税の暦年課税であれば、年間110万円の基礎控除があります。10年にわたって生前贈与すれば1100万円分を非課税で贈与できます。また将来の相続税の税率が30%となるような場合には、贈与税として20%課税されてもその差10%分の税負担が減ります。さらに、贈与は相続と違い、贈与する財産の額や受贈者、タイミングなどをコントロールすることが出来ます。納付すべき税額、適用する税率を計画通りにコントロールできる点も贈与のメリットの1つです。

ただし贈与を行う際には注意していただきたい点があります。

◎連年贈与 当初約束した総額を数回(数年)に分けて贈与する、ということが約束されているような場合をいいます。この場合、分割して贈与した金額でなく当初約束した総額に対して贈与税が課せられます。これを防ぐためには、毎回贈与契約書を作成する、同じ時期に同じ金額の贈与をしないなど、一年一年が単独の贈与であることを確認できる資料をつくっておくことが重要となります。

◎名義預金 単に預金名義を変えただけといった、実質の所有者が贈与者であることを言います。実際に通帳を受贈者が管理する。金銭の移行は、現金でなく、口座間の取引とする、などが有効と考えます。

また、相続開始前3年以内に相続人に対して行った贈与は、相続税の課税対象となります。従って直前の対策では相続税の課税を免れません。

贈与はコツコツと長期間にわたって行うことで大きな対策となります。計画的に進めることが大切です。

相続診断士 平林明子

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