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損益分岐点で価格設定~たい焼き屋さんの経営戦略~

今回はたい焼き屋さんの戦略を考えていきましょう。

たい焼き屋X店は現在このような状況です。

 

単価200円のたい焼きを年間78,000個売り上げており、売上高は15,600,000円。限界利益率40%、変動比率60%、固定費は年間6,240,000円。

順調に売上を伸ばしてきたが、さらなる利益獲得のため販売価格の見直しを検討中…

 

【販売単価を上げて利益獲得】

現状ではたい焼き1個当たりの限界利益は単価200円×限界利益率40%=80円です。

変動費・固定費は変わらないものとして、販売単価のみを変えるとなると損益分岐点はどのように変わってくるでしょうか。同じ個数が売れるとして、単価を20円刻みで上げた場合このようになります。

 

単価

売上高

変動費

1個当たりの限界利益

固定費

利益

200

78,000

15,600,000

9,360,000

80

6,240,000

0

220

78,000

17,160,000

9,360,000

100

6,240,000

1,560,000

240

78,000

18,720,000

9,360,000

120

6,240,000

3,120,000

 

単価を変えても1個あたりにかかる変動費は変わらないので、年に78,000個も売り上げなくても固定費を回収できるだけの売上を獲得することができます。単価240円でも変動費は120円なので1個当たりの限界利益は120円となります。限界利益率が50%になり、損益分岐点となる売上高は固定費6,240,000円÷50%(限界利益率)=12,480,000円と変わります。

【販売単価を下げ、販売個数を増やして利益獲得】

逆に値下げをする場合には、いくつ販売すれば現状維持、またはそれ以上の利益を得られるでしょう。先と同様に費用の条件は変わらないものとして単価を160円にした場合いくつ売ればいいでしょうか。

 

単価

売上高

変動費

限界利益

固定費

利益

160

78,000

12,480,000

9,360,000

3,120,000

6,240,000

▲3,120,000

160

117,000

18,720,000

14,040,000

4,680,000

6,240,000

▲1,560,000

160

156,000

24,960,000

18,720,000

6,240,000

6,240,000

0

 

販売個数が増えるためトータルでかかる変動費は変わりますが先と同様に1個あたりの変動費120円は変わりません。単価が160円の場合には1個当たりの限界利益は40円・限界利益率25%となるので、固定費を回収するには6,240,000円÷40円=156,000個を売り上げなくては黒字にはならないということです。

 

“販売価格を変えると限界利益・損益分岐点が変わる”

当たり前で単純な構造ではありますが、損益分岐点は販売価格の設定に活用できるポイントです。

商品ごとの限界利益を比較することも有効です。

 

※本文章はわかりやすい数値を使用して作成しており、実際の事業の数値とは異なります。

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