中小企業の経営者と話をしていると「どうすればスタッフが自分から動くようになるのか」という相談をよく受けます。昔は、給料や評価、叱咤激励などでやる気を引き出す方法が一般的でした。しかし現在は、それだけでは十分ではないと言われています。今の働き方では、スタッフが「自分の意思で動く」状態を作ることが重要になっているとされています。
〇スタッフが自発的に動くための3つのポイント
多くの研究から、人が前向きに仕事に取り組むためには、次の3つが大切だと言われています。
1.自分で決めている感覚があること
細かく管理されるよりも、ある程度の裁量を与えられた方が人は主体的に動きます。経営者が全てを指示するより、「この仕事の目的は何か」を共有する方が効果的です。
2.成長している実感があること
人は、自分が少しずつでも上達していると感じると意欲が高まります。結果だけでなく、「前よりできるようになったこと」を認めることが大切です。
3.認められていると感じること
人は誰でも自分の仕事を認めてもらいたいと思っています。「助かった」「よくやってくれた」という一言が、思っている以上に大きな力になります。
〇目標の立て方
やる気を高めるには、目標の立て方もポイントになります。
・できるだけ具体的にする
・少し頑張れば届くくらいの目標にする
・途中で進み具合を確認する
あまりに高すぎる目標や、数字だけを強く求めるやり方は、かえって意欲を下げてしまうこともあります。
〇これからの時代の考え方
先行きが読みにくい時代では、最初から完璧な目標を立てることは難しくなっています。そのため、「今ある強みを使ってまず動く」「やりながら改善する」という考え方が、特に中小企業では重要になっています。
〇経営者が作るべき環境
スタッフのやる気は、本人の性格や能力だけで決まるものではありません。会社の環境によって大きく変わります。
例えば、仕事の目的を共有する、挑戦したことを評価する、小さな成長を認めるetc.
こうした積み重ねが、スタッフの主体性を育てていくとされています。給料や評価だけに頼る時代から、「自分の仕事に意味を感じられる会社」が選ばれる時代に変わりつつあるとされています。スタッフが自分から動く会社作りを、日々のコミュニケーションから始めてみてはいかがでしょうか。
税理士 久保 康高



