最近、「自社のビジネスモデルが古くなってきて、新しい取り組みをしたいが、適した人材がいない」という経営者の声をよく耳にします。
そこで今号は人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)をご紹介します。
◆制度の概要
この助成金は、令和8年度までの期間限定です。
新規事業の立ち上げなどの事業展開に伴い、労働者に新たな分野で必要な知識及び技能を身につけさせるためにOFF-JT(職場外訓練)を実施した場合、以下の費用が助成されます。
・訓練にかかる経費
・訓練期間中の賃金の一部
◆助成内容(中小企業の場合)
経費助成率 | 賃金助成率(1人1時間) |
75% | 1,000円 |
【活用例】
◆業種:生産用機械器具製造業
◆事業展開の内容
従来は手動旋盤加工で製造していたが、CNC旋盤技術を習得し、新製品を開発へ。
◆教育訓練の内容
・実施機関:外部教育訓練機関
・受講コース名:ターニングセンタミーリングコース
・訓練時間:34時間
・訓練内容:CNC旋盤のプログラミング、加工実習等
◆助成金の支給額(1人分)
1 経費助成:受講料等308,000円×75%=231,000円
2 賃金助成:@1,000円×34h=34,000円
合計:265,000円支給
◆訓練の成果と今後の展開
・成果:CNC旋盤のプログラミング知識の習得。
・今後の展開:受講者を中心に、自動旋盤加工を開始。他の従業員も順次受講予定。
◆実施計画書の提出期間
訓練開始日の6か月前~1ヶ月前まで
例)訓練開始日:令和8年7月1日→提出期間:令和8年1月1日~6月1日
事業展開等実施計画は、訓練開始日から起算して、3年以内に実施予定または6か月以内に実施したもの
詳しくは弊社社会保険労務士までご相談ください。
税理士 久保 康高