前号で事業再構築補助金の申請にあたっては全て電子申請となり、「GビズIDプライムアカウント」が必要とお知らせしました。今回はGビズIDの概要についてお知らせします。
「GビズIDプライムアカウント」とは3種類ある「GビズID」のアカウントの中の一つです。
「GビズID」とは一言でいうと1つのID、パスワードで様々な行政サービスにログインできる認証システムです。利用できる行政サービスについては順次拡大が図られています。
1)メリット・デメリット
- メリット
◇これまで行政サービスごとに異なっていたアカウントを共通化することにより、事業者のID、パスワードの管理の煩雑さが軽減される
◇電子証明書が不要になること、郵送や持参の手間やコストを削減できる
◇24時間365日利用可能で時間の制約がない
- デメリット
◇GビズIDを取得し、開始するための準備に時間と手間がかかる
◇利用可能行政サービスは順次拡大中であり、利用できるサービスと利用出来ないサービスが混在することから、その管理が煩雑になる
◇申請までに時間(約2週間)がかかり、すぐに利用開始できない手続きもある
2)3種類あるGビズID
GビズIDは「エントリー」、「プライム」、「メンバー」の3種類のアカウントがあり、利用可能な行政サービスが異なります。
①エントリー ・オンラインで即日作成可能なアカウント
②プライム ・申請書を運用センターに郵送し審査(原則2週間以内)の後作成される法人代表者又は個人事業主のアカウント ・申請書には会社登録印の捺印と印鑑証明書が必要です ・プライムを取得するとエントリーの取得は不要
③メンバー ・プライムの利用法人等の従業員用のアカウントでプライムが許可
したサービスのみ利用可能
3)現在利用可能な行政サービス
①各種補助金の申請(プライム)
事業再構築補助金、ものづくり補助金、IT導入補助金など経済産業省の補助金
②社会保険手続きの電子申請(プライム・メンバー)
社会保険の資格取得喪失届、算定基礎届、月額変更届、賞与支払届、被扶養者届等
雇用保険の資格取得届喪失届、離職票等
③経済産業省、農林水産省、中小企業庁、資源エネルギー庁、厚生労働省、総務省などへの一部申請(エントリー、プライム、メンバー)
その他利用可能範囲は随時拡大中です。
GビズIDプライム取得には2週間ほどの時間が必要になるため、申請期限ぎりぎりになってあわてて取得することになると間に合わない可能性もあるため余裕をもって取得しておくことが必要です。
(水田 裕之)